第8回KAIFAサロン
クロアチア
「外国の方を囲んでおしゃべりしましょう! もちろん日本語で!」が合言葉になったKAIFAサロンも8回目になりました。
2014年12月13日、現在関西国際センターで日本語を学んでおられるクロアチア共和国出身の ベルナ・ロンチェビチさんに来ていただきました。
プロジェクターを使いながらクロアチアについていろいろ説明していただきました。
本土は、西にスロベニア、北にハンガリー、東にボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビアと国境を接しており、南はアドリア海に面していて、対岸はイタリアです。
隣国のハンガリーとセルビアの二つの国と文化がよく似ています。
そしてアドリア海を隔ててイタリアがありますので、ダルマチア地域(海岸地域一帯)はイタリアとも文化が似ています。
首都はザグレブです。ザグレブ市には中世と近代の遺産があり、現代的な首都でヨーロッパの多くの大都市同様、ザグレブも豊かな文化遺産 があります。
人口は約4,280,000人で面積は56,594平方キロメートル(九州の約1.5倍)です。
アドレア海に島が1,244あります。
言語はクロアチア語が公用語であり、広く使われています。一部セルビア語を使う人もいますが(1%)、この二つは文字が違う(セルビア語はキリル文字を使用)程度でほとんど同じ言葉です。その違いは日本語の標準語と大阪弁の違いより小さいと言われています。
国旗は赤、白、青の三色で中央にはクロアチア伝統の紅白チェックの「市松模様」の紋章があり、その上に左から古代クロアチア、ドゥブロヴニク、ダルマチア(豹を表す)、イストリア(山羊を表す)、スラボニアの小さな五つの紋章を載せています。紋章は13世紀にさかのぼるクロアチアの標章です。
クロアチア地方はBC4世紀以来、古くから開かれた地方なので、世界遺産に値する建造物などがたくさんあります。
エウフラシウス聖堂
優れた初期ビザンチン芸術の一つ。
カトリック聖堂で、内部には金箔をふんだんに用いたモザイクや彫刻があります。
トロギル市の史跡
アドリア海の小さな島にある沿岸都市BC3世紀のギリシャによる植民地でありました。
宮殿、教会、塔などの歴史的建造物がたくさんあります。
ドゥブロヴニク
古代より海洋貿易で栄えた都市で、現在は観光都市。
海に突き出た旧市街は高い城壁で囲まれて、オレンジ色の建物の屋根と紺碧のアドリア海が織りなす景観の美しさから、「アドリア海の真珠」といわれています。
スタリ・グラドゥ平原
フヴァル島北東部にあって、この島はアドリア海の島々の中でも最古の集落です。
BC4世紀にギリシア人によって築かれ、周囲の平原には古代ギリシア人が分割した農地が広がります。
クロアチアには非常に高い技術を誇る「レース」があるそうです。
聖パウロ派の聖職者たちが、クロアチアの各地にレースをもたらしたと言われています。
中でも、聖パウロの教会があったレポグラヴア、パグ島、フヴァル島の伝統的なレース編みはユネスコの世界無形文化遺産に指定されているそうです。
ベルナさんは、料理の話や、国内の都市の話など、いろいろ話してくれました。
とりわけ国内のユネスコの世界遺産に興味を持ちました。
東ヨーロッパと言えばすぐにポーランド、ハンガリー、チェコ、ルーマニアなどの国名が出て来ますが、
なかなかクロアチアは出て来ません。なじみのない国でした。
しかし、地図で見ると海を隔てて対岸にイタリアがあります。
イタリアがこんなに近くにあります。目と鼻の先です。ベルナさんの話を聞けば、紀元前から栄えた地域だとうなずけます。
改めてクロアチアという国に興味を持ちました。
千歳